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苦土(マグネシウム)の必要性日照不足でのリン酸供給本年の日照不足対策の勧め本年(2006年)関東での天候はここ20年来の日照不足が初冬から夏にかけて続きました。茨城県においては、八溝山系の麓に当たる、笠間から常陸太田、高萩にかけて、記録的な日照不足となり、平年の1/3近い、50時間/月の日照となりました。 常陸太田のブドウは、巨峰を中心に、直売を行っていますので、昨今の山梨、長野のような市場出荷ではないために、種なし巨峰を作る傾向にはなく(種なしは食味が種ありに劣るため)巨峰の有核(種あり)を常に目指しています。 本年は、5月頃より気象の変化による日照不足を予測し、栄週に則った栽培法で、確実の種を入れるべく、10名近くの方が、自分(松元)の栽培アドバイスを実践していただきました。 日照不足対策で、記述した内容をしていただき、リン酸を効かすためにPSダッシュME(P31、K30)の葉面散布を積極的に行い、なおかつカリウムの葉面散布(硫酸カリウム)、土壌への硫酸カリウム、日産アグリのスーパーカリ、過燐酸石灰の追肥を行いました。 ハウス栽培においては、PSダッシュMEを行ったところと行わないところで、有核の違いが確認され、一定の効果を上げることが出来、露地栽培巨峰でも、よい結果を招こうと、リン、カリの追肥を積極的に行いました。 その根拠として、PSダッシュMEでのミニトマトの多収獲(1花房60〜80玉)、スーパーカリ使用でのインゲンの増収、日照不足時のカリウムの追肥でのリンゴの肥大、食味の向上などをここ4〜5年で実績を上げていましたので、自信を持って勧めていました。 科学的には、栄週の理論での気孔開閉や、昨今の学術書での、カリウムによる酵素活性等で、裏打ちされてるため、勧めていました。 常陸太田では、巨峰の開花結実期の6月中旬で、最悪な気象条件となり、日照不足対策が生きてくることを願っていましたが、結果としては、非常に悪いこととなりました。 6月下下旬には、本多さんより、リンカリ対策のところで、枝の伸びが長く感じられ、かえって2次伸長したように見受けられると、一緒に地域を見回りしました。 そのときには、結果が悪いのは、40年来の日照不足で、ECが0.1しかないにも関わらず2次伸長するのは樹体内の含有窒素の増加が原因で、強せん(剪)定がまずいのだと、考えていました。 結果的には、リンカリの追肥は、自分の目指す良好な結果(どのような天候の年でも不作などと言うことはない)とは、なりませんでした。
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